MBS毎日放送の「住人十色」という住宅番組。
関西では毎週土曜日オンエア。
毎週一軒のユニークな「家」を訪問。なぜこんなところに、こんな家を?そこに住む「家の主(あるじ)」の生き方や思いを紐解き、家族の絆にも触れていく、というコンセプト。
様々な家を見ることができるので、時々鑑賞している番組です。
2023年9月2日放送では、『二世帯住宅』が紹介されていたため、ブログに取り上げてみました。
こちらの家を手がけたベストワークス株式会社のYouTube動画
家主の2世帯同居のきっかけ
2017年、父が70歳で退職。40年間暮らした家を建て替え、娘夫婦と同居する話が持ち上がります。
そんな折、近所にあった造園業者の在庫置き場が売りに出され購入することに。
高台で眺望抜群、敷地内には桜の木も。
屋根はひとつながら、プライベートスペースは別棟にし、適度な距離感をキープできるように設計されています。
「家づくり」が同居のきっかけだったんですね
家の主(あるじ)について
舞台は、忍者の里として知られる滋賀県甲賀市。
2年前に、40代の娘夫婦と一緒に暮らす二世帯住宅を建てたそう。
親世帯の父と母、娘夫婦の4人で暮らしています。娘は長女で、その夫はマスオさんの立場。
おうちは、約33メートルもある超横長の平屋。
屋根は一つだが、実は3つの棟に分かれている。
3棟は、親世帯が暮らす「主屋」と、子世帯が暮らす「ハナレ」、ゲスト用の「ハナレ2」という構成。
見どころ① 360度の縁側
四季を満喫できる360度の縁側。
建物の周りをぐるりと縁側が囲んでいます。
母が健康維持のためにウォーキングをしているのだとか。
深い軒のおかげで、雨の日や日差しの強い日でも気持ちよく歩けます。
縁側は、くつろぎ、洗濯物干しなど、色んな活用法がありそう!
住宅地だと、
360度の縁側は人の目が気になりますが、
高台なら、それができますね。
親世帯+共用スペース
最も大きな棟は、親世帯の住居と共用スペース。
キッチン・ダイニング
親世帯、子世帯、共用の大きなキッチンは、一つにしてお金をかけたそう。
基本、時間をずらして、それぞれが使っています。
ダイニングも時間をずらして上手にシェア。
たとえば
親世帯 朝6:30 昼12:00 夜18:00
子世帯 朝7:30 昼12:30 夜20:00
というように。
共用のリビング、お風呂、キッチン。やはり気を遣う?
娘曰く、「年齢や世代も違う、生活スタイルも違う、いい感じでズレる。」そう。
親世帯スペース
共用のダイニングの奥には、親世帯のスペース。
布団派の父は畳敷き。その奥にあるのは、ベッド派の母の寝室。
父と母も別々のお部屋があるんですね。
我が家の義両親のお部屋です
お風呂
さらにその奥は、2世帯共用のお風呂。水回りはコストがかかるため共用に。
そこには気になるものが置いてあります。
洗面所に「ブロアー」。
浴室はヒバ材。湿気が大敵なので、義理の息子がブロアーで水滴を飛ばすのに使っているそう。
建てた直後は綺麗ですが、
永く維持していくためには
メンテナンスが欠かせませんね。
見どころ② 2世帯同居のキーパーソンはマスオさん?
そんな二世帯同居がうまくいく秘訣は、マスオさんの頑張りにある?
南側の開口部には大きな窓が計12枚のペアガラスを使用。
掃除が大変そうだが、そこは義理の息子の出番。
実は以前本職だったそうで、手慣れた動きでガラスを磨き上げていく。
ただ、ガラスをキレイにしすぎると、父が気づかず、ぶつかってしまうことがあるとか。
他にも、広々とした芝の庭の手入れをしたり、浴室の湿気対策のためブロアーで水滴を飛ばしたり。
おうちのメンテナンスは、マスオさんあってのこと。
娘世帯のスペース
別棟ながら、一つ屋根の下でつながる二世帯住宅。
娘夫婦の玄関の奥には、寝室。
外のデッキは縁側を広げて、くつろぐ場所を確保。
が、お父さんが、娘夫婦の玄関からではなく、360度の縁側を通って突然現れるときがあって驚く、とか。
親+共用スペース、子世帯スペース、三棟目は・・・
三棟目は、「ゲストルーム」。
使っていないときは、マスオさんが昼寝したり、ワーキングスペースに使ったりするそう。
夫婦の部屋はあるけれど、やはり、プライベート空間は必要ですね。
番組インタビューで、
義理の息子のマスオさんの感想では、
「距離感を確かめ合いながら。最初はぎくしゃくする。そのうち慣れてきて、ここまでだったら大丈夫と。お父さんとの関係性は、単語で終わる(笑)。文章はない、暑いなぁ、芝がきれいになったなぁ とか。」
だそうです。
我が家と共通していたところ
①ダイニングキッチンとお風呂が、2世帯共用であること。コスト削減につながります
②父の寝室が畳敷きであること 畳は足に負担が少なく、歩きやすい
③ダイニングテーブルが円形だったこと。正確に言うと、楕円形ですが。
我が家は、ダイニングをみんなが集える場所として設定しました。
みんなが寄って座れる円形のダイニングテーブルは、食卓を大勢で囲むのに適しています。長方形にはない、全員の顔が見れるということ。
なにより見た目に角がないため気持ちが自然とやわらかくなります。
私は見逃し配信のTverで拝見させていただきました。
おうちはとっても素敵。
しかしながら、きっと見えない苦労や気遣いがたくさんあるんだろうな。
そんな中でも、同居しているみんなが心地よく共同生活できるよう、現状が当たり前と考えるのではなく、常にアップデートし続けながら暮らしていくのでしょう。
お互いの距離を確かめ合いながら、少しずつ家族の絆が深まっていく2世帯住宅です。