これから何十年も住んでいく大切な住処。
そして、初めての家づくり。
失敗はできるだけしたくない。
我が家の新居は2019年5月に完成しました。
いずれ完全同居するという想定で、工務店で注文住宅を建てました。
かれこれ4年が経とうとしています。
大家族、家でみんなが心地よく暮らすために、
家事が効率よく時短できるように、
何十年後も経年変化を楽しめるように、
そんなことを考えながら工夫して建てた大切な家です。
新居が建つまでに、何冊も図書館で本を借りて、建築について勉強し、間取りごとに自分のノートにまとめては頭の中で暮らしのシュミレーションをしていました。
その中で、家づくりに役立ったおすすめの本を紹介します。
1.『マンガ はじめて家を建てました!』 あべかよこ
結婚して子どもができたころ、漠然とそろそろマイホームが欲しいなと思うように。
そんな時にまず行動したことは、ハウスメーカーを見て回ること。
小さな子どもを連れて、時間と労力をかけて、展示場にあるモデルハウスの比較ばかりをし、自分がどんな家が建てたいのかを置き去りにされ、今思えば時間と労力を使ってしまったと後悔。
そんな家づくり初心者の方にピッタリなのが、この本。
漫画家の方が、自分自身の家づくりの体験をもとに描かれた本で、ざっくり家づくりの全体の流れをつかめます。
マンガなのでスラスラ読めるのも初心者には良かったです。
2.『家を建てたくなったら』 丹羽修
タイトルのとおり、家を建てたくなったら読んでおきたい本。
読んだ後、こんな家をつくりたいなーというイメージがどんどん膨らみます。
自分ノートにも、義両親を含め家族それぞれの趣味や特徴などを書いていき、家族が心地よく住まう暮らしとは何かを考えていきました。
また、土地探しや業者の選び方、間取り、お金などのほかに、何より将来の家族との暮らし方を想像していくことの大切さを教えてくれました。
家づくりに対する心構えができ、価値観がガラッと変わった一冊です。
3.『間取りの方程式』飯塚豊
暮らしを想像し、その理想の家をどうやって成立させていくか、より具体的に、よりよい間取りの作り方のポイントが書かれた本です。
建物のカタチをシンプルな豆腐形から始めるというセオリーがおもしろい。
建築初心者でも、簡潔な文章とイラストでわかりやすく図解されており、間取りの基本的な考え方が学べます。建築について知識ゼロの私でも、自分で間取りを書いてしまうほどで、設計してみたいと思わせるような本でした。
心地よい住まいを組み立てる技術を知り、家づくりにおいて最も参考になった本です。
『間取りの方程式』は、他にもシリーズ化されており、『住まいの解剖図鑑』『片づけの解剖図鑑』もおすすめです。
4.『伊礼智の「小さな家」70のレシピ』 伊礼智
二世帯住宅だから「大きい家」が必要とは限らない。
大家族だから部屋がいくつも必要だとも限らない。
二世帯住宅を建てる上で「小さな家」というのは、逆の発想でした。
「小さな家」に詰まった、限られた広さを最大限に利用するためのノウハウはとても参考になりました。
大家族が家の中で、それぞれの居場所をつくる方法を教えてくれました。
同じような小さな家をつくるかは別にして、この本に出会って良かったと心から思います。
我が家は完全同居なので、よくあるキッチンが2つあるような二世帯住宅を検討しませんでした。
それでも、家をつくる”概念”はこれらの本で理解することができました。
二世帯住宅を建てるにしても、まずは、基本の家づくりの考え方を習得してから、その上で二世帯住宅の工夫を後付けする方が良いと感じます。
憧れの家づくり。
二世帯だから、とか、核家族だから、とか、家族形態にとらわれず、
家族の人数が変わっても、暮らし方が変わっても、柔軟に対応できる「家」をつくりたいですね。
紹介した本が家づくりの参考になれば幸いです。