女性にとって、「結婚」は憧れるもの。
現代では「結婚」の価値観が変わってきて、「パートナーとの事実婚」を選択するカップルがいたり、結婚願望がないという考え方もありますが。
結婚式、ウエディングドレス、結婚指輪、新婚旅行、などキラキラと光るイメージ。
しかしながら、
結婚は夢見ても、
結婚から”同居”までの夢は、描いていない。
夢だった「結婚」像は、イメージによるものが強い
若い頃に、自分がウエディングドレスを着ている想像をしたり、
こんな結婚式をしたい、こんな旦那さんがいいな、と思い描いたり。
結婚は新しい家族を形成する、めでたくて喜ばしいこと。
その「結婚」の良いイメージの中には、義理の両親とも、仲良く付き合っていくことも含まれているのではないでしょうか。
憧れることや良いイメージを持つことは、決してネガティブな思考ではありません。
実際、私もそうでした。
憧れていた花嫁になれたら、その先もきっとキラキラとした幸せな日々が続くだろうと想像します。
でも、それは「結婚」に対するイメージであり、想像の世界の話です。
結婚すると”繋がる”もの
いくら愛する旦那さんでも、今まで育ってきた環境が全く違う人です。
同じ日本にいながらも、育ってきた環境によって習慣や価値観の違いが生まれます。
たとえば、
お正月などの祝日をどう祝うのか、よく使うメーカー品は何か、醤油なのかソースなのかさえも。
結婚当初は、気に留めていなかったことも、だんだんと時が経つにつれ、違いが見え始めるのです。
しかも、「結婚」はただ二人だけの問題ではない。
結婚するということは、家族と家族が繋がるということ。
ということは、
義父や義母、義兄弟と、家族または親族になるということなのです。
「結婚」すると、「夫」や「妻」になる。
そして、
「舅」や「姑」ができるということです。
「結婚の理想」と「同居の現実」。3つの向き合い方
今、舅姑と同居中の夫婦も、ひと昔前、「夢」だった結婚をしたのです。
今、同居で悩んでいる、イライラしている、という状況の中で、気づいてみれば「結婚生活の理想」とはほど遠くのところにいるかもしれません。
「同居していなければ、もっと快適な暮らしができたのに」
「長男と結婚したから、同居することになってしまった」
などと後悔し、同居のせいにして日々を過ごす。自分の人生なのに、同居に支配された生活になってしまいます。
それなら、結婚しなければよかったのか。相手を間違えたのか。
きっとそうじゃないですよね。
結婚するとき、ふたりは寄り添って、末永く幸せに暮らすことを誓い合ったのは、まぎれもない事実です。
舅や姑に振り回されずに、自分のできることはまだあるはずです。
理想と現実の3つの向き合い方
①現実を受け入れる
②人と比べない
③自分の役割を考える
「結婚生活の理想」と「同居の現実」とのズレの対処法3つを私なりに提案します。
①現実を受け入れる
思い描いていた結婚生活に「同居生活」が含まれていなかった場合、いざ、義両親と同居するとき、その現実を受け入れにくい。
夢見ていた「結婚」の中にはなかったことですから、戸惑うのは当然です。
ですが、「同居」が決まって、その後、いつまでもその現状をいちいち恨んでも仕方ありません。イライラやストレスがたまるだけです。
とりあえずできることは、「理想」に固執せず、「今」の同居生活に目を向けること。
現実から逃げて、愚痴ばかりを言ったり、ストレスが溜まるのは心の健康に良くありません。
自分にとって、受け入れがたいことを受け入れろ、と言われても、すぐには気持ちを整理することはできないかもしれません。
でも、徐々に、自分の人生に目を向け、切り替えていくことをしていきましょう。
変えられない状況を恨むより、現実を受け入れたほうが、心がラクに暮らせることもあるのです。受け入れるとは、義父母の思うがままを受け入れる、とも違います。
私自身、「同居していなければ〇〇だったのに・・・」と、何かにつけて「同居」を言い訳にしていました。今も時折、弱くなる自分がいます。
「同居していなければ・・・」とかは、現実を受け入れずに、まだ結婚生活の想像の世界を追っている証拠。
「わたしの人生」に重きを置いて、まずは、「現実の同居生活」を受け入れて認めてあげる。簡単ではないけれど、とっても大切なことです。
②人と比べない
何においても「隣の芝生は青く見える」ものです。
他の家族は幸せそう、とか、同居していない家庭が羨ましい、とか。
自分が思い描いていた結婚生活を見聞きすると、うらやましく思ってしまいます。
どうしても、人は自分と他人をついつい比べてしまいがちです。
SNSやYouTubeなどで、幸せそうな家族を見て、良いところだけを切り取って見ていませんか。逆に、あの家族より自分はマシだと、優越感をもって安心を得ていませんか。
仲良く暮らしてそうな家族でも、すべてがうまくいっている家庭は少ないのではないでしょうか。
その環境や状況など、根本的に比べる土台が違うのですから。
同居している家庭と、同居していない家庭を比べるのは筋違いですね。
人と比較して、いいことなんてないのです。
といっても、他の同居家庭も気になるところ。
しかし、比べているうちに、同居ではない単世帯家族を嫉んだり、同居している舅姑を恨んだり、負の感情が大きくなってしまう。
人と比べる癖を、なるべくやめることを意識することから始めましょう。
③自分の役割を考える
3つ目は、自分の役割を考えること。
いつも自分の頭の中いっぱいに、「同居なんてもう無理!」「同居やめたい!」など、否定的な気持ちを悶々と考えるのではなく、
「今、自分が自分のためにできること」を考える。
それは、
「夫や舅姑にしてほしいこと」ではなくて、あくまで「自分ができること」を。
”え、そんなの相手が悪いのに、なんで私が変わらないといけないの”
”私は悪くない、向こうが悪いんだよ”
とそう思っていました。それがひとりよがりで自分勝手だということに気づくまで、かなり時間がかかりました。
いつも舅や姑のことが頭から離れず、わざわざ自分からネガティブな感情にはまり込んでいたのです。
舅や姑のことで頭がいっぱいになったら、「嫁」という役割は少しの間、休憩です。
重点を置くべき役割にフォーカスして、暮らしてみる。「母」「妻」そして「自分」。
一歩さがって自分のことをみてみると、ぐっと視野が広がります。
役割が定まると、これまで舅や姑に注いできた怒りや悩みのエネルギーを、自分が今できることに注力できます。
この家を安心な場所にするには、姑との関係をどうしたらいいのか
子育てに集中するには、舅とどう関わればいいのか
自分を蔑ろにせず、状況をよくするためにできることはたくさんあります。
この3つは、同居においてもそうでなくても基本的な考え方ですので、いつも心に留めておきたいですね。